介護や老人ホームに関する豆知識

介護と仕事の両立 完全ガイド|働きながら親を支えるための制度・サービス・老人ホーム選び

2026年02月14日

働きながら親の介護を続けている人は年々増加しており、厚生労働省の統計でも一定数が介護を理由に離職しています。
今後も働きながら介護を担う世代は増えるとみられ、介護と仕事の両立を助ける制度やサービスの利用は欠かせません。
本記事では、公的制度・介護サービス・老人ホームの種類・施設選びのポイントまで、働く人が即活用できる形で整理しています。 

【この記事で分かること】
✅ 介護と仕事を両立するための公的制度
✅ 在宅介護が限界に近づくサイン
✅ 介護と仕事の両立を助ける介護保険サービスについて
✅ 老人ホームの種類と違い
✅ 施設を比較するポイント
✅ 老人ホーム紹介サービスを活用するメリット
【こんな人におすすめ】
◎ 親の介護と自分の仕事の両立に不安がある
◎ 在宅介護が限界に近づいている
◎ 制度やサービスの仕組みを知りたい
◎ 老人ホーム選びに迷っている
◎ 効率よく施設を比較したい

介護と仕事の両立が難しくなる理由

介護と仕事の両立は生活全体に影響する

在宅介護が始まると、次のような場面で支援が必要になります。

・認知症の進行による見守り
・通院付き添いの増加
・夜間の呼び出し
・入浴や排泄の身体介助
・家事負担の増大

これらが重なると、仕事に集中できなくなるケースが多く見られます。

精神的負担が蓄積しやすい

介護は終わりが見えにくく、ストレスが蓄積しやすい特徴があります。
将来への不安や職場への気兼ねもあり、心理的負担が両立を難しくします。

家族の介護だけでは限界がある

家族の介護だけで全てを担うと無理が生じやすく、適切な外部サービスを利用しない場合は離職につながることもあります。


介護と仕事の両立を支える公的制度

介護休業制度で一時的な休職が可能

介護休業制度は、対象となる家族※1 が要介護状態になり、かつ、労働者本人が一定の条件を満たす場合に労働者は対象となる家族1人につき、3回(通算93日)まで、介護休業を取得できます。

支給要件を満たせば、雇用保険から介護休業給付金(休業開始時賃金日額の67%相当※2 )が支給されます。給与が発生するかどうかは就業規則によります。

※1 事実婚を含む配偶者 ・父母・子・配偶者の父母・祖父母・兄弟姉妹・孫

※2上限あり

介護休暇で短期的な通院付き添いに対応

介護休暇は、年間5日(対象家族2人以上なら10日まで)取得でき、通院付き添いなど短期の介護に利用できます。
給与が発生するかどうかは就業規則によります。

時短勤務・残業免除で柔軟な働き方が可能

短時間勤務・時間外労働・深夜業の制限・残業免除など、働きながら介護ができるよう、職場環境を調整する制度が用意されています。

事前に就業規則の確認が必要です。


介護と仕事の両立を助ける介護保険制度・サービス

介護保険制度は、要支援・要介護と認定された方が利用できる制度です。

65歳以上が主な対象となります。介護保険サービスは自宅で暮らしながら利用できるものが多くあります。

介護と仕事を両立するために知っておきたい介護保険サービス

介護保険サービスは、在宅介護を無理なく続けるために、家族の生活や仕事に合わせて組み合わせて利用できます。

以下の一覧では、働きながら介護を続けるご家族の立場から、日常生活の中で頼りやすい介護保険サービスを整理したものです。

サービス利用場所家族の助けになるポイント提供される主な内容
訪問介護自宅出勤中や朝夕の時間帯を任せられる食事・入浴・排せつ介助、掃除・洗濯・買い物支援
訪問看護自宅医療管理を任せられ、急変時の不安を減らせる健康管理、医療処置、服薬管理、主治医との連携
訪問リハビリ自宅通所が難しい状況でも身体機能の維持を図れる歩行訓練、日常動作訓練、生活動作の指導
通所介護(デイサービス)施設に通所勤務時間中を安心して任せられる入浴、食事、機能訓練、レクリエーション
短期入所生活介護施設に宿泊出張・繁忙期・休養が必要な時に対応できる宿泊、食事、入浴、日常生活支援
福祉用具貸与自宅見守り・介助の手間を減らせる介護ベッド、手すり、歩行器、車椅子など
住宅改修自宅転倒リスクを減らし、介助時間を短縮できる手すり設置、段差解消などの改修費補助

介護保険サービス申請の全体像

介護保険サービスは、申請から利用開始までいくつかの段階があります。
ただし、手続きは市区町村や専門職が案内してくれるため、すべてを自分で判断する必要はありません。

介護保険サービス利用開始までの簡単な流れ

  1. 市区町村の窓口に相談する
     現在の生活状況や困りごとを伝えると、介護保険の申請が必要かどうかを説明してもらえます。
  2. 要介護認定を申請する
     介護保険サービスを利用するには、「要介護認定」を受ける必要があります。
     申請や調査の手配は市区町村が進めるため、書類をすべて自分で用意する必要はありません。
  3. 認定調査と主治医意見書
     申請後に市区町村の職員等による認定調査が行われ、かかりつけ医が主治医意見書を作成します。
  4. 要介護度の決定
     申請から原則30日以内に、結果が郵送で届きます。
     認定結果によって、利用できるサービスの種類や量が決まります。
  5. ケアマネジャーとケアプランを作成
     要支援・要介護と認定された場合、担当者が付きます。
     本人や家族の希望、生活リズム、仕事の状況などを踏まえ、どのサービスを、どのくらい利用するかを一緒に決めます。
  6. 介護保険サービスの利用開始
     ケアプランが完成すると、介護保険サービスの利用が始まります。
     利用内容は、途中で見直すこともできます。

在宅介護が限界に近づくサイン

● 夜間の見守りが必要になった
● 認知症が進み、安全確保が難しくなった
● 介護と仕事の両立で、疲れが限界に近い
● 身体介助が増え、一人では支えきれない
● 通院・家事・介護が、仕事に影響を及ぼしている

複数が重なると、自宅介護のみでは限界が見え始めます。

これらのサインが複数当てはまる場合、在宅介護だけで続けるより、住まいの選択肢を含めて検討する方が、結果的に家族・本人双方の負担を抑えられるケースが多く見られます。


介護と仕事の両立が難しいときに検討する老人ホームと介護保険サービス

まずは情報収集として、どのような住まいの選択肢があるのかを知ることが大切です。

老人ホームの比較

老人ホームにはいくつかの種類があり、生活スタイルや将来の見通しによって向き・不向きがあります。

以下の比較表にまとめました。

住まいの種類日常生活のサポート介護サービス入居される方の状態特徴
健康型有料老人ホーム食事・生活環境の提供なし元気に自立した生活ができる方自由度が高く、これまでの生活に近い暮らしが可能
住宅型有料老人ホーム食事・見守りなど必要に応じ外部利用自立〜介護が必要な方体調や状況に合わせてサービスを選べる
サービス付き高齢者向け住宅安否確認・生活相談必要に応じ外部利用自立〜軽度の介護が必要な方一般の賃貸住宅に近い住まい方
介護付き有料老人ホーム生活全般を支援施設内で提供介護が必要な方住まいと介護が一体で安心感が高い
特別養護老人ホーム日常生活全般を支援施設内で提供原則として介護が必要な方公的施設で費用負担が比較的抑えられる

住み慣れた自宅での暮らしを続けながら利用できる介護保険サービス

以下の比較表では、住み慣れたご自宅での生活を続けながら利用できる介護保険サービスを中心にまとめています。

サービス生活の支え方利用方法主な内容特徴
訪問介護日常生活をお手伝い自宅に来てもらう家事・入浴・身の回りの支援住み慣れた家で安心して生活できる
訪問看護健康管理をサポート自宅に来てもらう医療的なケア・健康相談持病がある方も安心
デイサービス日中の活動を支援施設に通う入浴・食事・交流外出や交流の機会になる
ショートステイ一時的に生活をサポート宿泊数日〜短期間の預かり気分転換や家族の都合に合わせて利用可能

親御さんの気持ちを大切にした選び方の目安

お気持ち・ご希望向いている選択肢
できるだけ自立した生活を続けたい健康型有料老人ホーム、サ高住
状況に応じて支えを増やしたい住宅型有料老人ホーム
住み慣れた家を離れたくない訪問介護、デイサービス
将来の安心感を重視したい介護付き有料老人ホーム

老人ホーム選びの比較ポイント

費用

入居金、月額費用、医療費、オプション料金を確認します。

介護体制

職員配置、夜間体制、介護度の受け入れ範囲を比較します。

医療連携

看護師の配置や提携医療機関、緊急時の対応を確認します。

認知症対応・見守り

徘徊対策、安全確保の仕組みをチェックします。

立地

家族が通いやすいことは、通院付き添いなど実務面で非常に重要です。


老人ホーム紹介サービスを利用するメリット

・自分では探しきれない施設を効率的に比較できる
・希望条件に合う施設を専門スタッフが絞り込む
・見学の日程調整まで任せられる
・働きながら施設探しする時間がなくても進められる

忙しい働く世代にとって強い味方になります。


まとめ | 仕事と介護を両立させるために大切な考え方

・1人で抱え込まない
・情報収集は早めに行う
・専門家のサポートを活用する


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